劇場に行っても困らないための演劇(舞台)の鑑賞マナーのポイント
2014.06.07演劇 , 観劇 , 趣味劇場に行っても困らないための観劇のポイント
演劇や伝統芸能の舞台には、目の前で演じられる生ならではの迫力と世界観があり、とても魅力的です。しかし、映画などに比べると、マナー面などでハードルを感じている方も多いのではないでしょうか。
そうした方のために、観劇の基本マナーをご紹介したいと思います。マナーを知っておけば、いざ劇場に行ってから困ることも少なく、集中して舞台を楽しむことが出来ますので、ぜひ活用してみてください。
余裕を持って会場へ行きましょう
1番に気を付けないといけないのは、入場に遅れないことです。映画やミュージシャンのコンサートなどでもそうですが、開演後の入場は他のお客様に迷惑がかかってしまいます。
まして、舞台の場合は時に演者の集中力にも影響してしまいます。必ず、遅れないように時間に余裕を持って出かけましょう。また公演の内容によっては、演出などの都合上、遅れて行くと自分の席ではなく後方でしばらく待たねばならないケースもありますので注意しましょう。
遅れないためには、劇場への道のりや、自分の席をあらかじめ確認しておくことが大切です。ほとんどの劇場では、ホームページなどで座席表の確認が可能です。事前に席番号を確かめて、会場に入ってから迷わないようにしましょう。
トイレの場所も確認を怠らずに
また、意外と盲点なのがトイレです。劇場のトイレはみんなが開演前に行こうとして混雑しがちです。
しかも、会場の規模によってはトイレが小さく、長蛇の列になることも。こうしたことを見越して、会場に着いたらすぐに行っておくか、もしくは会場近くの駅や喫茶店などで事前に済ませておくこともお勧めです。
手荷物や贈り物のマナー
開演前のもう1つの注意点として、荷物の問題があります。あまり大きな荷物は他のお客様の迷惑になってしまうこともあるので、手荷物は小さめにしておきましょう。どうしても大きな荷物がある場合は会場のコインロッカーを使うとよいですが、会場によってはロッカーの数が少なかったり、無いこともあるため、これも事前にホームページなどで確認することが大切です。また、傘は立てかけておくと演奏中に倒れて大きな音をたてることがあるので、横に寝かせておきましょう。
お気に入りの役者さんが出る公演の場合、花束やプレゼントを用意することもあるでしょう。そういった贈り物は開演前に受付カウンターで預け、役者さんまで渡してくれるようになっていますので、事前に受付に渡しましょう。手紙などの小さなプレゼントも同様です。
お喋り・飲食はダメ
上演中のお喋り・飲食はもちろんNGです。開演前や休憩中などはOKですが、上演中は他のお客様の迷惑となりますので遠慮しましょう。
特に飲食は、ちょっとしたペットボトルを空ける音や、包み紙を開く音だけでも思った以上に響いてしまい、周りのお客様の集中力をそいでしまうことも。さらに飲食物は匂いでも迷惑をかける可能性がありますので、特に注意しましょう。会場や公演によっては休憩中なども含め、ロビーを除き一切飲食を禁止している場合もあります。
咳やくしゃみなどは?
続いて気を付けたいのが咳やくしゃみ、鼻水の音です。生理現象なので難しい面もありますが、特に静かな舞台では大きく響き、時には演者にまで聞こえてしまう可能性もあります。不安な場合は咳止めの薬を飲んでいく、マスクを付けていく、ハンカチを常に持っておくなど、あらかじめ対策をしていきましょう。感染予防のエチケットともいえます。
邪魔にならない服装を
服装や髪型にも気を付けましょう。ドレスコートがある公演はほとんど無いので、特別おしゃれをする必要はありませんが、他のお客様が見辛くならないように気を付けることは大切です。
光沢のある服や、動くたびに衣擦れ音が鳴りやすい生地、盛った髪型などは避けましょう。また、会場に入ってからは帽子を脱ぐのもマナーです。
携帯・スマホは電源オフ!
携帯電話やスマートフォンの電源も必ず切っておきましょう。マナーモードの振動音も意外と響くもの。また、暗い場内ではスマホの画面が光るだけでも周囲に気を遣わせるので、画面を見るのも控えます。
子ども連れの場合は
そして判断が難しいのが、子ども連れで行く場合です。公演によっては年齢制限がある場合もあり、また制限がなくてもあまりに泣き声などで周りに迷惑をかける場合は退場をお願いされる場合もあるようです。
劇場や公演によっても変わってきますので、子ども連れで行く場合は、事前に劇場などに問い合わせて確認しておくことが大切です。
チケットは本人から買う?
知り合いが出ると聞いて観に行かれる方もいらっしゃると思います。そうした場合の注意点も知っておきましょう。
知り合いが出演される場合は、チケットは通常のプレイガイドで買うよりも、メールなどで連絡して直接その方から買うのがお勧めです。なぜなら多くの場合、出演者の方は劇団のノルマなどの都合上、直接販売を行った方が有益なことが多いからです。
場合によっては良い席を用意してくれるかもしれませんし、こちらは同じ額を支払うので損をする訳でもありません。必ず出演者から買うべき、というほどのことではありませんが、出演者へのちょっとした気遣いになります。
当日は邪魔をしないように
それから、当日や開演直前は「今日観に行きます!」「もうすぐ開演だね、がんばって!」などメールをしたくなると思いますが、準備や舞台に向けての集中などで忙しい場合が多いため、連絡は控えるようにしましょう。公演終了後などに、丁寧に感想を伝えるメールなどの方が喜ばれるでしょう。
最も大切なのは楽しむ気持ち
準備やマナーを押さえたら、あとは思いきり舞台を楽しみましょう。マナーを守って舞台を観に行くことは、自分自身の観る時の集中力も高めてくれます。
観劇はそうやって、キャストもお客様も集中して楽しんでこそ完成する生の芸術です。目の前にその時間だけ現れる、素晴らしい夢の世界をぜひ体験してきてください。
参考URL
観劇マナー入門 Q&A | 独立行政法人 日本芸術文化振興会
最新記事 by @ハウツー編集部 (全て見る)
- こんな夜中に一体なにをしているの?猫の集会の不思議 - 2017年2月3日
- 嬉しいけど困った!就活で複数内定したときの辞退方法 - 2017年2月2日
- トリュフ、ガナッシュ、プラリネ…どう違う?人気のチョコレート - 2017年2月1日