台風の名前は誰が決めるの?台風の名前の由来や付け方
2014.08.29台風 , 名前 , 社会毎年夏から秋にかけて天気予報やニュースを騒がせる台風。ようやく一つ去ったと思えばまた日本近海に現れ、毎回その進路が注目されます。天気予報やニュースで「台風○号が…」という呼び方をされているのを誰でも聞いたことがあると思います。しかし、台風の呼び方にはそうした番号での呼び名以外にも名前があります。
こちらでは、台風の名前の付け方、実際に付けられた台風の名前についてご紹介します。
台風の名前は『台風委員会』で決められている
「台風○号」といった番号は気象庁が付けています。毎年1月1日から数えて最初に発生した台風が第1号とされ、報道では通常この番号で呼ばれています。過去の台風を呼称する際には「平成20年台風第8号」のように元号年と組み合わせ、天気図では「台風(もしくはT)1408」のように西暦年下2ケタと番号を合わせて表記します。
肝心の名前の付け方についてですが、1953年の台風第2号まではアメリカが付けていました。それ以降の台風は番号順となり、2000年に台風の国際的な名称が『台風委員会』によって定められるようになり、今日まで続いています。
台風委員会とは、日本や中国を始めとした14ヶ所の国と地域からなる台風観測・台風防災のための国際組織です。北西太平洋と南シナ海の海域内で発生した台風には、この台風委員会であらかじめ決められた計140個の名前を順に当てはめていくことになっています。140番目の名前が使用されると一周し、再び1番目の名前に戻ります。
台風の名前の由来
気象庁のHPによると、平成12年(2000年)に発生した台風第1号には「ダムレイ」と名付けられました。ダムレイとはカンボジア語で「象」を意味します。次の台風2号には、中国が「ハイクイ(イソギンチャク)」と命名しました。
台風の名前は台風委員会の加盟国・加盟地域がそれぞれ10個ずつ提案しており、意味も様々です。ミクロネシアの「イーウィニャ(嵐の神)」やタイの「プラピルーン(雨の神)」など台風を連想させる名前もある一方、マカオの「バビンカ(プリン)」や韓国の「ノグリー(たぬき)」など、台風とは程遠い名前もあります。他にも神様や伝説上の生き物の名前、人名、地名などがありますが、最も多いのは動植物の名前のようです。なお、日本が提案した名前は「テンビン」や「ヤギ」、「ウサギ」など、すべて星座がもとになっています。
甚大な被害をもたらした台風の名前
前項で紹介した通り、台風の名前は基本的に繰り返し使われます。しかし、特に甚大な被害をもたらした台風に関しては特殊な対応をとることとなります。甚大な被害をもたらした台風に付けられた名前はそれより後は使用禁止となり、別の名称を採用することになるのです。これは委員会の加盟国・加盟地域からの要請に基づいて委員会で決定されます。
また、日本国内で特に大きな災害を与えた台風に対しては、国際名の他に日本独自の名前が付けられることもあります。例として挙げられるのが、昭和34年台風第14号の「宮古島台風(国際名サラ)」や昭和34年台風第15号の「伊勢湾台風(国際名ベラ)」などです。これらは国内で数千人規模の歴史的な被害をもたらした台風として知られています。
おわりに
まれに天気予報やニュースでも紹介される台風の名前は、何も気象庁が気まぐれで決めているわけではありません。台風被害を受ける機会の多い各国・各地域で構成される台風委員会によって定められているのです。日本では国際名を聞く機会は少ないものの、台風の名前を調べることで、毎年日本に大きな被害をもたらす台風へ興味を持つきっかけになるのではないでしょうか。
参考URL
http://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/typhoon/1-5.html-気象庁『台風の番号と名前』
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8F%B0%E9%A2%A8-Wikipedia『台風』
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