スギだけじゃない!日本人を襲う花粉たち

2015.02.23健康 , 花粉症
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今や国民病とまで言われるようになった「花粉症」。日本では罹患者が多く、スギの季節にはマスクや防粉グラスなどをしている人を多く見かけます。日本ではスギ花粉が最もポピュラーな花粉症のアレルゲン(アレルギーの原因物質のこと)として知られていますが、実際に花粉症を起こすのはスギ花粉だけではありません。この他にも多くの植物の花粉が花粉症を引き起こす可能性があります。

そこでここでは、スギはもちろんのこと、国内のみならず海外でよく見られる花粉にも注目し、より幅広く花粉症の原因について紹介していきます。

 

国内の花粉症原因の王様、「スギ花粉」

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まずは、何を置いてもスギ花粉について紹介する必要があるでしょう。国内において、およそ2500万人もの人が罹患していると考えられます。スギ花粉は2月から4月が飛散期となっており、年明けから初春に掛けてのシーズンに症状が悪化します。また、それまでは花粉症の兆候がなかった人でも、特に多くの花粉を浴びると新たにアレルギーを発症する可能性も高く、花粉症患者は増加しています。

スギに限ったことではありませんが、花粉症はアレルギー反応であり、普段から過剰に体に取り込んでしまうものほど発症する可能性が高くなります。日本はスギが多いためにスギ花粉症の患者が多いですが、アメリカなどではスギの数が多くはないため、スギ花粉症の患者はそれほど多くはありません。

日本において多くのスギが植えられているのは、戦後復興にともなって必要となった木材の需要を満たすために、多くのスギを国策として植えたためです。これ以前の日本においては、特別スギ花粉症が多かったということはありません。

 

スギ花粉症の人は併せて注意が必要、「ヒノキ花粉症」

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次に、スギ花粉症にかかっている人は併発している可能性が高い、ヒノキ花粉症についてです。肉眼では分かりませんが、ヒノキ花粉の形はスギ花粉とよく似ているため、スギ花粉に対してアレルギー反応が出る人は同様にヒノキ花粉に対してもアレルギー反応が出る可能性が高くなっています。逆に、ヒノキ花粉症を患っている人はほとんどがスギ花粉症も患っており、ヒノキ花粉症にだけ単独でかかっている人は1割に満たないと言われています。

ヒノキ花粉はスギ花粉の飛散が終わった後、4月から5月中旬に掛けて飛散します。そのため、毎年のスギ花粉症が長引く、という時にはヒノキ花粉症を併発している可能性が高いと言えます。ちょうどスギ花粉とヒノキ花粉の飛散時期が被る4月上旬頃には重症化しやすいため、特に注意する必要があります。

 

スギ・ヒノキ花粉が飛ばない北海道の花粉症、「シラカンバ花粉症」

スギやヒノキは暖かいところで生育するため、主に南部に分布しています。そのため、日本では唯一の冷帯である北海道には道南を除きほとんど生息しておらず、スギ・ヒノキの花粉症は北海道内ではあまり見られません。その代わりに北海道内で多く生息しており、花粉症を引き起こしているのが「シラカンバ」です。

シラカンバは白い樹皮が特徴的な樹木で、小樽市や帯広市、千歳市などの北海道の市が多く市の木として設定しているほどポピュラーな種類です。シラカンバ花粉の飛散時期は4月から6月上旬頃で、概ねヒノキ花粉と時期がかぶっています。北海道内に在住でこの時期に花粉症が起こる時はシラカンバ花粉症を疑うと良いでしょう。

また、ヒノキとシラカンバの花粉症にかかっている人は、同時に口腔アレルギー症候群を発症している可能性があります。花粉症を始めとしたアレルギーというのは、体内に入ったタンパク質の形によって引き起こされるもので、スギとヒノキ花粉のように近い形のものは誤認されて症状を引き起こす可能性があります。

ヒノキやシラカンバは、リンゴやモモなどといった果物類のタンパク質と性質が似ているため、これらを食べると痒みや腫れを引き起こすことがあります。

 

小豆島の島民病、「オリーブ花粉症」

日本国内ではそれほど多くはないものの、ごく狭い範囲において多くの患者が分布しているのが「オリーブ花粉症」です。油や食材などとしても幅広く使われているオリーブは、地中海地方を始めとするヨーロッパで盛んに栽培されており、それらの地域では多くの花粉症患者が存在しています。

国内でオリーブを育てている地域は少なく、唯一、瀬戸内海に浮かぶ「小豆島」がオリーブの産地としてよく知られています。そのため、小豆島島民は他に比べて明らかにオリーブ花粉症にかかっている可能性が高く、島民の4分の1もの人がオリーブ花粉症にかかっているとされています。

5月下旬から6月上旬が飛散時期のピークで、花粉自体は4月から7月頃まで飛散しています。

 

一部の職業の人だけが掛かる職業花粉症

植物の花粉は、スギ花粉のように必ずしも大々的に散布されているわけではありません。自力で花粉を飛ばす能力に乏しい植物というのも存在しています。

こういった植物の花粉症は広く発症することはありませんが、それらの植物を栽培している農家の方などだけに発症する可能性があります。そのため、これらの花粉症は職業花粉症というように呼ばれることもあります。

具体的には、イチゴやリンゴなどの果物類や、バラやウメなどの観賞用生花などが該当します。発症してしまうのは多くの花粉を体内に取り込んでしまうためであるため、交配作業の際に防粉グラスやマスクを利用するなどすることで大幅に予防することが可能です。

 

夏から秋に掛けて発症する花粉症、「ブタクサ花粉症」

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花粉症というと、スギ花粉の影響で冬から春にかけて発症するものである、という印象が強いのですが、中には夏や秋に発症するものも存在しています。その1つであるのが「ブタクサ花粉症」です。

ブタクサは雑草の一種で、河川敷や道端などにも多く自生しています。スギ花粉症に比べて知名度が低いものの、実際にこのブタクサ花粉症に罹患している人数はスギ花粉症に次いで多いと言われています。ちょうどレジャーシーズンに最盛期を迎えるため、外でレジャーを楽しむ際には注意が必要です。

ブタクサ花粉症はスギ花粉よりも粒子が細かいため、体に入ってしまいやすく、発症しやすい傾向があります。現状ではまだブタクサ花粉症ではないという人も発症の確率が高いため、飛散期である7月から10月、特にピークである10月にはマスクをするなどして対処するようにすると良いでしょう。

また、スギ花粉のような樹木花粉症とは違い、高いところから大量に広範囲に花粉が飛散するわけではないため、生息地に近付かなければ発症の可能性を大きく減らすことができます。

 

風邪と間違われやすい花粉症、「イネ花粉症」

最後に紹介するのは、症状が風邪と似通っているために花粉症だと認識されにくい、「イネ花粉症」です。イネ花粉はちょうど夏風邪のシーズンに飛散することもあり、夏風邪だと誤認されてしまいやすく、見過ごされてしまいがちです。くしゃみや鼻水、目のかゆみなどが主な症状となります。

実際に花粉症なのか、夏風邪なのかは症状だけでは判断することができません。病院などでIgE抗体検査を行うことでアレルギー反応があるかどうかを判断できます。

 

おわりに

花粉症と言っても、その種類や時期には違いがあります。花粉症と思しき症状が出た時には、まずその時期から花粉の種類に当たりをつけてみると良いでしょう。ただ、断定するのは難しいため、最終的には病院での検査が最も正確な方法となります。

 

参考URL

wikipedia スギ花粉症

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